V型レールの問題点

V型レールの問題点

近年住宅の室内引き戸でV型レールがよく用いられますが、我が家でも戸が重くなって開閉しにくくなって困ることが多くなりました。レールの写真を見てください。下側のレールは普段開閉しません。上側のレールの戸を開閉します。御覧のように深い傷が入っています。実際、体感でも上側のレールの戸は下側のレールの戸の2倍以上力を入れないと動かない感じがします。単に、使用年月が長いのではなく、もっと本質的な問題がありそうです。

V型レールに車輪が乗っている模式図を描きました。この状態で車輪が回転しますと、車輪は滑りながら回転することになります。

つまり、車輪の軸に近い部分と離れた部分があり、車輪が1回転するとそれぞれ

2πr、2πR(πは円周率 3.14・・)だけ転がりますが、r≠Rでありながらどちらも同じ距離転がりますから必然的に滑りが生じます。

つまり車輪はレール上を転がりながら滑ることになりますので、摩擦は大きくなりますし、レールや車輪は傷つきやすくなります。

メーカーも気がついたらしく、2005年以降はV型レール用の戸車をやめ、Y型の戸車に換えています。Y型の戸車は車輪の接地面が水平になるため、滑りが生じなく、耐久性・低摩擦のメリットがあります。

しかしながら、家庭には多くのV型レールの戸車を使った引き戸がありそれらのメインテナンスの上で問題が生じています。

具体的には、部品の生産終了で引き戸の修理が出来なくなる。その結果買い換えか、長期間不自由なままやり過ごしてどうにもならなくなってやはり買い換えということになるのでしょうか。

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