国土地理院のWeb地形図の距離はどれ位正確か
国土地理院のWeb地形図は便利なツールで、任意の点の標高を求めたり、2点間の距離を表示中で求めることが出来ます。2点間の距離はどの程度正確なのでしょうか。
距離の測定の精度を調べる有効な方法の1つは、正確に分かっている距離をWeb地形図で求めることです。
ここでは青函トンネルの長さを測りました。(折れ線になりますが)
青函トンネルの全長は53.85kmです。断面図を見ますと、トンネルの入り口から中央に向かって12‰の傾斜、中央付近は3‰の傾斜です。傾斜12‰の長さを48km、3‰の長さを5.85kmとして水平長さLを求めます。
L=48×√(1-0.012×0.012)+5.85×√(1-0.003×0.003)=53.8465(km)
Web地形図で測定した距離は53.82(km)。誤差を減らすためトンネル出入り口では十分拡大します。
誤差は
53.82/53.8465-1=-0.000492
つまり0.05%以下の誤差です。
この誤差は単純に言えば、モニター上30cmの長さを測ったとき、誤差0.15mmとなります。日常生活で用いるには十分な精度です。測量や設計など専門家が使う場合は、目的によっては使えるかも知れません。
尚標高に関しては?な場合もあります。が、仰角を求めたりする場合など、日常的使用なら十分使えることが多いと思います。