正法寺ひろばに戻る

離婚率に異議あり

あるマスコミ系のHPに『トップは離婚率46%「離婚率」47都道府県ランキング』とある。小学生に笑われる!!

 そこで用いている離婚率の定義は 

  その年離婚率=その年の離婚数÷その年の婚姻数  (を%で表示)

と思われるが、こんな人を馬鹿にしたような定義はない!人口の少ない自治体で婚姻数0,離婚数1のとき離婚率は?高齢者の多い自治体で婚姻数10で離婚数20なら離婚率200%ふざけるな!

分母の夫婦はその年に結婚しているが、分子の夫婦はその年に結婚してない場合が多い。分子の要素は分母の要素になっていない。(関係ない物を多数含む)。言葉としてもっともらしいから当てはめた。そういうノリである。だから、上の定義は意味が無い。

 厚生労働省の人口動態統計では離婚率を

  その年の離婚数÷人口×1000 としている。つまり、人口1000人当たりの年間離婚数を離婚率としている。

一見良いようだが、分子は夫婦数で分母は人口なので少し違う。やはり、次のようにした方が良いと思う。

  その年離婚率=その年の離婚数÷その年の1月1日の夫婦総数

つまり、夫婦全体の何%がその年に離婚したかを表す数が離婚率でしょう!ところが、夫婦数の統計がない。国勢調査の統計はあるが、5年に1度である。ある年の1月1日の夫婦数なんて調べようがない。だから、国勢調査の年は10月1日の夫婦数、その他の年は推測しかできないので誤差があるが現在のところやむを得ない。データを得にくいから、その年の離婚数÷婚姻数 はないでしょ!

 国勢調査のデータを用いて求めたH27年の離婚率と、H29年の離婚率(厚労省の人口動態調査を用いて夫婦数は推測)をオープンオフィスの表計算ファイルで添付する。

夫婦数の推測であるが、まず @a=H22の夫婦数-H27の夫婦数 A b=5年間の婚姻数-離婚数 B c=5年間の死亡数 とおき d=(a+b)/c とする。

 H29年の夫婦数=H27年の夫婦数+H28〜29年の2年間の婚姻数-2年間の離婚数-2年間の死亡数×d として求めた。

  H29のG〜J列のデータは県別のdの値を用い、L〜N列のデータは全国平均のdの値を用いた。誤差はG〜J列のdで最大値と最小値を除いてdの取り得る範囲とする。

さて、マスコミ系HPのデータでは、離婚率の低い方から順に、東京都、石川県、富山県、滋賀県、愛知県である。高い方から順に、高知県、沖縄県、和歌山県、宮崎県、北海道であった。

私の計算では東京都は高い方から7番目となり大きく異なる結果である。離婚率に関する様々な見解はもう少し意味のあるデータに基づくべきである。

因みに、H27の国勢調査のデータで計算すると、離婚率は高い方から順に、沖縄県、大阪府、福岡県、宮崎県、北海道。低い方から順に富山県、山形県、新潟県、石川県、岐阜県である。



細かい数字は下のファイルを見て下さい。

 より正しい離婚率  オープンオフィスの表計算ファイルです。




正法寺ひろばに戻る

inserted by FC2 system