おとんびろ

おとんびろ

おとんびろ・・・・初めて聞いた言葉だと思います。 

 それもその筈。「おとんびろ」は兵庫県豊岡市の城崎町・竹野町というごく狭い範囲で使われている単語です。極めてローカルな単語で、ネットで検索してもこのサイト以外では見つからないと思います。 

「おとんびろ」は、野蒜(ノビル)のことで漢方では「薤白」(がいはく)という商品名で発売されています。

 「がいはく」というのは漢方薬でユリ科のラッキョウの食用部分(鱗茎)を乾燥したもの。漢方的には通陽、理気、止痛の効能があり胸痛、腹痛、去痰、悪心、下痢などに用いられる。という説明があります。

 「おとんびろ」として城崎・竹野で用いられているのは20分程度煎じて飲み、虫刺されで皮膚が腫れた場合に特に効果があります。また、原因がはっきりせず、皮膚科で処方された薬で治癒しないひどい湿疹の場合に、おとんびろを煎じて飲むと効果がある場合があります。効果があるときは飲んだ次の日には効果が出て劇的に回復します。副作用はあまりないので、皮膚が腫れたりひどい湿疹で医者の薬が効かないときは試す価値があります。飲んでおいしいと感じたときはよく効くという話があります。体が欲してないときはあまりおいしくないともいいます。

また、こんな故事があります。「マムシに咬まれた猫はおとんびろを探して、おとんびろの根を食べて自分で治す。」(ここで、おとんびろはもとの植物を指します) 

おとんびろの煎じ方・・・・1リットルの水に乾燥おとんびろを3〜4g入れて20分程度煎じる。

がいはく(おとんびろ)の写真 

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