関西空港と高潮

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関西空港と高潮

H30年9月4日、台風21号で関西空港は高潮で浸水した。報道では地盤面の高さが5mあるということであったが、大阪湾潮位はピークで3m30cm程度で数十分で潮位は下がっているにもかかわらず長時間浸水している。そこで、国土地理院の地形図のHPを用いて関空の各地点の標高を調べてみた。なんとA滑走路の大部分の地点で標高は2m以下であった。エプロン付近では1.5m程度。鉄道や道路に至っては、海面下の所もある。地形図の海抜5mの表示のある地点は海抜1.8mとか1.4mしかない。なるほど3m以上地盤沈下したわけである。ちなみに沖側に作られた第2滑走路の方は多くの地点で7m程の高さがある。  地盤沈下はまだまだ続く。この分だと、空港全体が海面下になる可能性が高い。2030年ぐらいには、滑走路が海面下になるかも知れない。第2滑走路の方は沈下速度が大きく、現在は海抜5m以上であるが2050年ぐらいには海面下に沈む可能性がある。



対策

1.緊急には。

    空港の周囲に堤防を現在より5m高くする。各所に大型ディーゼルエンジンの排水ポンプを常設する(電気だと停電すれば終わり、20年ぐらいで滑走路が海面下になるので排水ポンプがないと大雨でも浸水する。)。この対策で30年くらい耐えられるか。

2.中期的には。

 連絡橋を大幅に短くするか、橋の部分を完全に埋め立てる。(そもそも、台風の時は船舶が漂流して橋に衝突することは当たり前に起きる。それで困るなら、空港を陸続きにすれば良い。そうすれば空港が孤立することはない。)

3.長期的には。

   50年後には空港敷地全体が海面下になる。たとえ堤防を完備しても、10年で1mは沈むから、台風が直撃したり、地震や津波が起こると今回の出来事の比ではない大惨事が起こる可能性が高い。いったん海水に数m沈むと空港の再開は限りなく困難になろう。基本的に現在の位置に空港は無理なので、もっと岸側に新しい滑走路を作らなければならないだろう。いっそ、もっと大阪市内に近い場所に新空港を作るべき。騒音はもはやあまり問題ではない。現在の関空は遠すぎる。

 

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