新型コロナの国内死亡率の異常な値について

下のグラフは新型コロナによる2020年からの通算の死亡率(日本とアメリカの)のグラフです。

2021年2月から7月末まで日本とアメリカのグラフはほぼ重なっています。つまり、2021年7月までの日米の新型コロナの死亡率は概ね同じといえます。

ところが第5波では日本の死亡率が急に下がり、第5波が収束した12月までほぼ一定です。

第6波では更に通算死亡率が下がりアメリカの0.36倍となっています。

日本のコロナ死亡率がアメリカに比べて急減する合理的な理由は見当たりません。

考えられるのは、コロナで死亡した人がカウントされていない、特に高齢者のカウント漏れがより多く発生しているということです。

すべての年齢層でカウント漏れが同じ率で発生するなら見かけの死亡率は変化しません。

2022年3月のデータで、例えば兵庫県では陽性率が概ね50%を超えています。検査数は全く足りていないため、多数の感染者が掌握されていない 。高齢者の場合軽い風邪の症状だと時節柄病院に行かないことが多い。いきなり亡くなるという事態が起きることもあると思われます。

ところで、Lancet journalという専門誌に超過死亡から推定される新型コロナによる死亡数が掲載されています。それによると2020〜2021で

日本    死亡数  18400  推定死亡数  111000

アメリカ  死亡数 824000  推定死亡数 1130000

上のデータは2021年12月31日までです。この後、第6波が来ました。2022年3月20日で

日本    死亡数  27100

アメリカ  死亡数 971000

2021年12月31日で通算死亡率は

日本 1.064%  アメリカ 1.520% アメリカは日本の1.43倍

2022年3月20日で通算死亡率は

日本 0.445%  アメリカ 1.218% アメリカは日本の2.74倍

第5波の直前までは日米の通算死亡率は概ね同じでした。オミクロン株になって日本の方がアメリカより死亡率が下がる理由があまりありませんから日本ではカウントされていない死者は第6波でも大量に出ると思われます。

場合によっては、日本の新型コロナによる死亡数は20万人という驚愕すべき数になるかも知れません。



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